2024-01-01から1年間の記事一覧
デジモンのアニメシリーズ4作目『デジモンフロンティア』はシリーズの中でもかなりの異色作であり、同時に挑戦的な作品でもあると思っている。結果的にシリーズはこの作品にて一旦放送がストップしてしまうのだが、それでも既存の枠からはみ出して新たなデジ…
黒沢清のコメディドラマシリーズ、4作目の『勝手にしやがれ!!逆転計画』は、過去3作と比べると少し異色の内容かもしれない。脚本に塩田明彦の名前がクレジットされており、1作目以降久々に共作となっているのだが、その影響もあってかこの作品には1つのテ…
先に述べておくと、自分は哀川翔主演のオリジナル版『蛇の道』の良さが全く分からなかった。といってもつい先日、今回のリメイク版の前にと初めて観た程度で、そう何度も観てはいないので取りこぼしてしまったものがいくつかあるかもしれないのだけれど。そ…
デジモンのアニメシリーズ3作目『デジモンテイマーズ』を観た。実はこの作品には昔からあまり興味が持てなくて、既に2周くらいはしてるはずなのだが、中盤以降の内容をほとんど記憶していないという状態。というよりも、いつも1話から観ようと試みて序盤の数…
『忍風戦隊ハリケンジャー』、『爆竜戦隊アバレンジャー』に続いて『特捜戦隊デカレンジャー』も20周年記念作品が上映された。ハリケンもデカレンも10周年記念作品があったし、何ならデカレンはスペース・スクワッドもあったので、「時を経て再び戦隊メンバ…
いよいよ折り返し地点の3作目。もう既に雄次と耕作のドタバタっぷりに心を打たれ、既に離れるのが辛くなってきている。監督、『蛇の道』のセルフリメイクだけでなく、この『勝手にしやがれ!!』シリーズとして何か新作を撮ってくれないだろうか…。いや同じ…
1作目の『強奪計画』の次は『脱出計画』。一体何から脱出するんだろうと思って観ていたら、まさかの日本脱出してオーストラリアで悠々と暮らそうぜという意味だったのでスケールの違いに驚いた。とはいえ、雄次と耕作の庶民的なスケールは変わらない。1作目…
黒沢清作品を掘り進めている最中にぶち当たったのがこの『勝手にしやがれ!!』シリーズ。タイトルがゴダールの作品まんまで、ゴダールが黒沢清にとってかなり影響を受けた作家なんだろうなあというのがよく分かる。とはいえ、中身のテイストは本家『勝手に…
先日の『ドレミファ娘の血は騒ぐ』に続き、黒沢清作品を追っていった。今回は『地獄の警備員』。本当は『神田川淫乱戦争』や『スウィートホーム』も観たいのだけれど、自分が加入しているサブスクにはないので仕方なくこちらを。というか『スウィートホーム…
映画『勝手にしやがれ』を観た。1960年公開、ジャン=リュック・ゴダール監督の代表作。何故このタイミングで観たかというと、黒沢清監督が大きく関係している。今月に黒沢清監督の新作が控えているのでその予習にと『ドレミファ娘の血は騒ぐ』を観てインタ…
2024年は黒沢清監督の作品が2作も公開されるのだが、そのうちの1作、リメイク版『蛇の道』の公開はすでに2週間後に迫っている。5本の指に入るほど好きな監督ではあるが、作品を網羅できてはいないし内容を忘れているものも多々ある。ということでひとまず初…
先週の無印に引き続き、『デジモンアドベンチャー02』を完走。まさか1週間で観られるとは思っていなかった。このデジモン全作マラソン、ペースとしては1日4話ほどで9月末までの予定だったのだけれど、2倍の速度で02を終えてしまったのでこの調子でどんどん進…
まず、タイトルに偽りがある。通称「無印」と呼ばれるこのアニメ『デジモンアドベンチャー』は、どう考えてもアドベンチャーなどではない。冒険なんて生易しい言い方は相応しくないのだ。そう、この物語は言うなれば「デジモンサバイバル」なのである。 『デ…
演劇をほとんど観たことがないしまして高校演劇など全く知らない自分にとって、演劇の映画化はすごく複雑な気持ちになる。なぜなら原作を知らずに映画を観ていいのかという問題が常に付き纏うからだ。原作のある作品はなるべく原作から入りたい。しかし漫画…
「バジーノイズ」は日本語に訳すと「賑やかな騒音」になる。この映画は1人で音楽を作ることに没頭していた主人公の清澄が、潮という女性と出会い世界と繋がろうとしていく物語であり、それを端的に表した素敵なタイトルと言えるだろう。原作はビッグコミック…
地上の王ゴジラと地下の王コングが大乱闘を繰り広げる怪獣映画。『ゴジラ -1.0』の公開からまだ半年も経っていないどころか、予想以上の大ヒットによりまさかのロングラン上映になっているというのに、ハリウッドからも怪獣プロレス系のゴジラが殴り込んで…
はじめに自分の各作品へのスタンスを示しておきたい。 『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』はこれまでにないくらい素晴らしい作品だった。 『王様戦隊キングオージャー』は縦軸の物語のあまりの拙さに辟易しながらの視聴だった。 『獣電戦隊キョウリュウジャー』は…
最初に思ったのは、「みんな大人になってる!」だった。特にフィービー役のマッケナ・グレイス、ポッドキャスト役のローガン・キム。前作『アフターライフ』の頃はまだ子どもだったのに…。時の流れを感じさせてくる圧倒的成長。自分は特にこのシリーズに思い…
映画『変な家』の公開に際して最も期待していたのは、この映画の予告編をもう劇場で観なくてもよくなる、という点だった。予告編ラストの「マジモンじゃねえかこれ!!」というセリフを劇場で聞くのがすごく恥ずかしかったのだ。「マジモン」なんて変な言葉…
Vシネクスト『仮面ライダーギーツ ジャマト・アウェイキング』を観た。『ギーツ』本編はバトルロイヤルの連続によって構成される新鮮味に溢れた筋書きこそ好みだったし、「人々が自由に願いを叶えられる世界を創る」というライダー達のたどり着くゴールにも…
スーパー戦隊シリーズ第47作目『王様戦隊キングオージャー』が最終回を迎えた。戦隊全員が王様で物語の舞台も我々の住む星とは違うチキュー。シリーズを観てきた者からすると考えられないくらい大きなスケールで物語が展開され、かなり意欲的で挑戦的な作品…
数か月に一度公開されるコメディ風の時代劇映画がかなり好きになってきている。直近だと神木隆之介の『大名倒産』だろうか。戦が云々という血生臭い話よりも会話劇の面白味に注力したり、展開のテンポが早かったりと、時代劇に馴染みのない若者にも受け入れ…
『夜明けのすべて』は事前に原作を読んでいて、その評価の高さを全て宣伝なんじゃないかと疑ってしまうほどに自分に合わない作品だった。主人公の藤沢と山添の2つの視点から語られていくこの物語は、違う病気を持つ2人が、病気は違えど悩み苦しんでいる境遇…
『ゴールデンカムイ』の実写映画を観てきた。原作に没頭した自分としてはかなり思い入れの深い作品。とはいえ、別に実写化映画が嫌いというわけではなく、むしろ漫画やアニメのメディアミックスは積極的に観に行く方なので、2024年公開の映画の中でもかなり…
『ある閉ざされた雪の山荘で』の東野圭吾による原作は、1992年に発売されている。つまりは22年越しの映画化。原作にはスマートフォンはおろか携帯電話すら登場していない。小説が映画の原作になることは難しくないが、20年以上前の作品となると話は別である…
北朝鮮に抱くイメージというと、時々ミサイル撃ってくる国くらいのものだった。だが、この映画を観るとそのイメージが酷く抽象的だったことに気付かされる。北朝鮮という国はひたすらに住民を搾取し、金正恩が何よりも優先される悍ましいディストピアだった…
2024年になってまだ少ししか経っていないが、早くも今年ベストと言えるレベルの作品に出会ってしまったかもしれない。鑑賞後にそう予感させてくれたのが、この『コンクリート・ユートピア』である。映画で描かれる題材がどうしても現実とリンクしてしまう状…
上映順的にこの『笑いのカイブツ』が2024年の映画初めになったのだけれど、年明け5日目から大の大人が劇場の中心の席で咽び泣いてしまった。本当に嘘偽りなく岡山天音と同じくらい泣いてしまったかもしれない。好きなものに対してどこまでもまっすぐなのに、…